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日常

事実婚を選び、はじめてアンコンシャスバイアスを知った話

少し前に結婚をいたしました。

私が名前を変えたくなかったことからはじまり、日本では入籍をしての夫婦別姓ができないので、事実婚という選択をしました。

両親や周囲への説明はすごく大変でしたし、腹を立てたり泣いたりしたことは一度や二度ではありませんでした。私自身いろんな言葉に過敏になっていたこともありました。それなりに感情的になっていたので、落ち着いてから当時のメモを編集する形で投稿したいと思います。

 

改めて自分が書いた文章を読みながら、数ヶ月前の私は本当に傷ついていたなぁ〜と他人事のように思いました。でも今はなんてことないので、もし事実婚という選択肢を取ろうとして悩んでいる人がいたら、一時の人の言葉じゃなくて、自分が取りたい選択を取れる一助になれたら。なんておこがましいことを思っております。

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事実婚を選択した理由

いろんな理由があって事実婚を選択する人がいると思いますが、私が苗字を変えたくなかったから。そこに伴う手続きをしたくなかったからです。別に個人で会社を持っていて、法人名を変えるのにお金と手間がものすごくかかるという訳でもなく、多くの人が当たり前にしている苗字変更とその手続きに意味を見出せませんでした。

周囲の人は結婚して1年以上経っても全ての名前変更が済んでいない人は何人もいたし、会社では多くの人が旧姓で呼ばれています。それなのに姓を変える意味ってなんなんだろうと。夫と付き合っているときからすでに「結婚するなら夫婦別姓がいいと思っている。今の日本なら事実婚という選択肢になると思う。」と伝えていました。ネットをひらけばたくさんのサイトが「事実婚のメリット・デメリット」を紹介してくれています。一通り確認した上での意思でした。

夫もはじめて考えた選択肢ではあったものの、いろいろ調べた上で「女性が当たり前に姓を変えて、全て手続きをするのはおかしいと思う、事実婚にしよう。」と言ってくれ、事実婚という形をとることにしました。

 

両親や家族への説明

なにが大変だったって両親や家族への説明でした。友人は同世代だからなのか、とはいえ他人だからなのか質問を投げかけられることはあっても反対されることはありませんでした。

 

家族はその点容赦がありませんでした。「なんで?」と何度も聞かれ、「自分(私)と子供のデメリットになる」「子どもがかわいそうだ」という言葉を投げかけられました。実の父親からは明確に「反対だ」と言われました。

家族と私たちの会話が全く噛み合わなかった理由の1つは、私たちが事実婚にした理由が大きなものではなかったことでした。苗字を一緒にする必要がある?そのために籍を入れる必要がある?という疑問から出てきた選択です。なので、私の考えを話しても「別に苗字を変えるくらいいいじゃない」となってしまうんですよね。

 

色んな会話をしていく中で、一度も夫がかわいそうと言われることはありませんでした。いつでもかわいそうなのは女性の私と、まだいない子どものことです。

どうして女性の私がかわいそうと言われなくてはいけないのか?仕事もしていてお金だって稼いでいて貯金だってある、それなのに私は守られる存在なのか?とたくさんの疑問が浮かんできました。なんで両親の苗字が違う子どもは「かわいそう」なのか?自分の考えを貫いた両親を持ったら「かわいそう」なのか?

はじめて「当たり前」のイメージの大きさを知りました。

 

社会ではアンコンシャスバイアス(無意識の偏見)がトピックスになることも多いですが、本当の意味のアンコンシャスバイアスを今まで知らなかったことにも気付きました。

自分がマジョリティであるときは、そこにアンコンシャスバイアスがあることも、差別があることも感じない。小さな点ですが、はじめてマイノリティになって気づいたことでした。

 

家族との折り合い

結局家族とはどうやって折り合いをつけたのか?

父の言葉を借りるなら「考えは理解はしたが、納得はしてない」。これが折り合いがついているのかと言われれば限りなく微妙ですが、「リスクは話したからね、あとは自己責任だよ」と思っているのだと思います。私もそれで満足です。

 

家族から「もしこういうことがあったらどうするの?」という問いに答え続けた結果、私たちもいろいろと考えることができました。お金のこと、不貞行為があったときのこと、子どもができたとき、どちらかが入院したとき・亡くなったとき。一通りのことは話し合ったんじゃないかな。

 

普通に「入籍する」という選択肢だったら考えなかったことまで考えられたのは、事実婚を選んだメリットだったように思います。ただ、苗字を変える手続きと、両親に納得してもらう労力のどちらが大変かと聞かれたら答えに悩みますが。。笑

 

おまけ:外国人の反応

英会話で長い期間お世話になっていた4人の外国人に話した時は、すごいフラットな反応で驚きました。

例えばニュージーランドでは、入籍をして夫婦別姓を選択人もいるし、事実婚(籍を入れない)人もいる。

でももっと驚いたのが先生のご兄弟の話。弟さんが10年以上前に婚約をして、事実婚という形をとっており、子供も2人いるそう。でもいまだにご両親「いつ結婚するのかしら?」って言うんだって。日本の反応と大差ないの。

親世代にはやっぱりちょっとイレギュラーな選択肢。日本だけ特別おかしいわけではなくて、事実婚という結婚の形のダイバーシティーが遅れてるのかななんて思いました。

 

事実婚という選択肢について

とりとめもなく書いてしまいましたが、事実婚にはメリット・デメリットがあります。でもデメリットから語られることが多い。中には事実とは関係なく、イメージだけで「よくないもの」と決めつけられることも。

そうじゃなくて、メリットもデメリットも見た上で選択ができる、そして受け入れてもらえる世の中になったらいいなぁ〜。

  • このブログを書いている人

なおみ

アラサーの食べることが大好きな働きウーマン

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