▲ネガティブな内容なので甥っ子の写真で中和させようとしてみました
2年ほど前、MBTIをネットで知り興味を持っていました。本を読みブログでも何度か記事を書いたりもしていました。
>参考記事
MBTIと、ストレングスファインダーの診断結果を見比べてみよう
MBTI【4つの指標】からタイプ診断を考える
ユングのタイプ論『MBTI』で自分を知り、人の多様性を見つめる
「MBTIのよさは、主観だけに頼らないところ」そしてそれがストレングスファインダーなどとの一番の違い、と信頼している人からの話がありついに体験セッションを受けてきました。受講は丸一日かかり、1.8万円ほどの受講料。なので気合いを入れて行ってきました。
が、、、、いろいろ違和感が。。
あくまでも主観ですが、どこに違和感を持ったのかを書いていきたいと思います。
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室内に入ったときの静けさ
受講者は全部で15名ほど。到着したときはすで10名ほどの方がいらっしゃりました。同じものに興味を持ち研修に参加している人たちなのに会話がない…。
もちろん初対面というのもあります。でも私が知っている研修では、主催する人は自ら声をかけ、みんなが話すように促し、その場の空気を作る。そういうものだと思っていたので、空気感に関わろうとしない姿勢に驚きました。。
同意書の内容にびっくり
▲ムムムってお顔
- 期待に沿うこと約束するものではなく、いかなる理由での返金をしません
- 研修中内容をSNSにアップすることは禁止します
- 既往疾病への対応はできません
- フォローを約束するものではありません
と言う同意書の内容。資料内容アップも禁止事項にあったため写真を撮ることははばかられたので文字のみ。
すごい保守的…。期待に沿うことを約束するのものではなくって。期待値をコントロールするのも主催者の役割ですよね?わたし自身、学生時代アクセサリー教室をしいたとき、期待値コントロールはすごく気にしました。もちろんMBTIの歴史や、軽々しく扱って欲しくない気持ち、プライドも分かります。でもあまりにも上から目線というか…
また疾病への対応。もちろんできることと、できないことがあります。でもわざわざ同意書に書くようなことなのか?と疑問を感じぜざるを得ませんでした。こんなこと書き始めたら、他にも盗難とか、ここで食べたお昼で食中毒があった場合とか、部屋の室温管理で風邪をひいた場合とか、もっと書かなくちゃいけなくなりませんか?
MBTIのタイプ診断という立ち位置
▲立つことをやめた甥っ子
MBTIは人の自分の心の動きを理解したり、人の心の動きを理解するためのものです。人の優劣を決めるものでも、適性を見るものでも、習熟度を見るものでもありません。言葉ではたしかにそういっていましたが、セッションの中ではタイプをはっきり断定するような、また片方のタイプを下げるような発言だと感じることが幾度もありました。
メモ
MBTIは下記4つの指標のうち、自身が使いやすいのがどちらかによってタイプを知るものです。
エネルギーの方向(E.外向/I.内向)
ものの見方 (S.感覚/N.直観)
判断の仕方 (T.思考/F.感情)
外界への接し方(J.判断的態度/P.知覚的態度)
「Sはそういう見方をしません」こんな断定的な表現をよく言われ、だから受講者から「私はここは違うんですが、他の部分では当てはまります。どちらのタイプなんでしょうか?」と質問がくるわけです。そうすると「みんながみんなそうではない」と答える。それならはじめから「Sでそういう見方をする人は少ないです」と言えばいいのに…。
それに断定されるのは気持ちいいものではありません。
また明らかに片方のタイプを面倒くさいやつ、と感じさせるような話し方もしていました。
例えば、「ものの見方 (S.感覚/N.直観)」ではSを融通の利かない人のように。「判断の仕方 (T.思考/F.感情)」だとTを頭でっかちの人のように話を進めるのです。
たしかに気質としてはそうかもしれません。1回体験セッションを受講した人が同じようなことを言うことはあるでしょう。でもトレーナーがそのように感じさせていいのでしょうか?「優劣をきめるものではない」と言っているにも関わらず、ここはすごく矛盾を感じましたし、こんな人の話を参考にしたくないなと感じました。
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時代と合っていない
▲昭和感あふれるたぬきと
セッションを進める中で、「二律背反のものはなんでしょう?」という問いに「男女」と答えた方がいらっしゃいました。それに対して「そうですね」と。細かいことかもしれません、でも今はそんな時代じゃない。
当たり前にLGBTQを考え、「そうですね、ただなかなかはっきり分けられない部分もあるので二律背反とは言えないかもしれませんね」。そう答えるのが今の時流ではないのでしょうか?もしこの空間に男女という区別のない方がいたらどう思うか、ダイバーシティーを全く考慮していない発言だと感じました。
ほかにも「特に女性は社会的圧力が強い」いう発言も。男性にも同じように社会的圧力はありますよね?なぜ女性だけ??
また講師の話す日本についての発言も同意できませんでした。モノづくりの日本、几帳面な日本人、〇〇な日本。そんな風にステレオタイプに語られる日本に違和感しか感じませんでした。
16Parsonalitiesに対する異様な敵意
▲眠気は敵意をうみ、敵意は涙をうんだ
16Personaritiesというのはネット上にある、MBTIを参考に作られたタイプ診断サイト。
ただMBTIでは、資格を持った講師の適切な投げかけと、他の参加者同士の関わりによってタイプを見ていくことをコンセプトとしています。ネット上でぽちぽちと質問に答えてタイプを診断するというのはMBTIのよさを台無しにしていると感じるようです。そのためHPにはMBTIもどきを受験された方へというページが用意されています。
セッション中にある方が「ネットでやったときは…」と質問をされた方がいました。それに対して「ネットのことは全て忘れてください!!」と講師の方が少し声を張り上げていました。ワーク中でしたが、思わず顔をあげるような声。何もそこまで敵対視しなくても。
適当に使われたくないというのは分かります。でも自ら発信ををせずに、それは違うんだと小さな範囲で攻撃的になるのはちょっと違うんじゃないのかなぁ、、。それにそのネットの診断を経由して、このセッションに来られた方も複数名いらっしゃいました。むしろそれだけMBTIを広めた点に関しては感謝と敬意を示してもいいのではと感じてしまいました。
ネットの情報に対する敵意は異様で、もはや宗教のようでした。それだけ自分たちのやっていることに誇りを持つ、愛情をもつことは大切だと思います。ただあまりにも一方的なんです。
おわりに
▲甥っ子とりんごジュースと、それからわたし
MBTIがいいものだと思っていたからこそ、こんな運用のされ方をしていていることが残念でした。
もちろん8時間のセッションの中で学ぶものもありました。4つの指標についての捉え方も、ネットの情報や本だけでは理解できていない部分を知ることができました。ただわたしにとっては、残念な部分の方が多かった。
セッションの中で、イチローがマリナーズに行った際に球団から「どうしてイチローはMBTIを受けてないんだ?」と問い合わせがあったというエピソードが紹介されていました。それを誇らしいエピソードとして紹介していましたが、むしろ逆。それだけ閉じていて、人に知られてないってこと。そりゃこんなクローズドな人たちに運用されていたらそうなるよなぁ〜。