現場に配属されて一年が経ち、たくさんの優秀な営業マンに出会いました。社内の人はもちろん、同業他社、異業種の営業マン。そんな「すごい営業マン」には、2つのタイプがあって、今後も必要とされる営業マンは片方だけなんじゃないかなと思ったんですよね。
そもそも「すごい営業マン」ってなんなのか?というところから…。顧客から信頼されている、社内評価が高い、売上を上げている、とか。
ここでは、大きな売上を上げる人物を「すごい営業マン」として考えています。
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「すごい営業マン」の2パターンは、ホームランバッターとアベレージヒッター
「すごい営業マン」というのは、大きく2つのパターンに分かれるのではないかと思います。それがホームランバッターとアベレージヒッター。
ホームランバッターは、一部の顧客から大規模な売上を得る。
アベレージヒッターは、多くの顧客から少しずつ売上を得る。
ホームランバッターは、一部の顧客のニーズとハートをがっちり掴み、一度に大きな成果を上げる。ホームランを打つ代わりに空振りを何度もするし、ホームランを打つまでに時間がかかったりもします。
ただ、一度ホームランを打った後は社内で大きく評価され、顧客へも強いインパクトを残し、社内でも社外でもレジェンドとなる。
アベレージヒッターは、コツコツと小さな売りを確実に伸ばす。一つ一つは大きくなくても、多くの顧客から売りを上げるため、トータルで大きな売上を作り出します。安定感があり、いつでも一定の成果を上げる。
売上を大きく上げる点ではホームラン型と同じなので、社内の評価は高いが、顧客からの評価はソコソコくらいだったりする。なぜなら、面を広げた活動をするため深追いはしないし、目立たず程々でいることのよさを活かすためだったりする。
今後も必要とされる「すごい営業マン」はホームランバッター
今後も必要とされるのはホームランバッターなのではないかと、私は思います。
どこまで一人の顧客を満足させられるか。どこまで貢献できるか。それが求められているのではないかと。
今は多くの会社の評価体系が成果+活動ですよね。
それは活動の部分を標準化して、誰でも一定の成果を上げられるようにするための方法でもあります。つまり、ヘタクソなバッターでも安定的にヒットを打たせるための方法です。
大きな組織ではもっともな考え方です。下位層がなくなれば、全体の売りはかなり上がる。ただ…
標準化された営業マンに価値はあるのか?
定期的に多くの顧客とコンタクトを取り、しっかりと自社品や他社品を説明することで売りにつなげる。標準化がしやすく、育成もしやすい。だから多くの会社がアベレージヒッターを育成しようとする。
でも、『定期的にコンタクトを取り、自社品と他社品を説明する』ことは人がやるべきことなの?
コンタクトはメールでもできるし、広告でもできる。自社品と他社品の違いは比較サイトを見れば済む。細かいディテールだって、HPを充実させれば対応できる。
わざわざ調べるの面倒ですが、AI(人工知能)だって出てきている。Siriでさえも「今日の天気は?」って聞いたらちゃんと答えてくれる。「今日はあまりいいお天気ではありません」なんて総括だってしてくれる。
標準化できるということは、機械に置き換えやすいということ。
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逆にホームランバッターは標準化しにくい。だからこそ、機械に置き換えることも難しいし、その人が"その人"であること自体が最大の意味を持つ。
機械では難しい細やかな気遣い。他の人には気付かないことをも察する繊細さ。ときには小さなもののために、大きなものを犠牲にする人間だからこそ生まれる非合理さ。
そんな人にしかできない積み重ねがあってこそ、見えてくる本音があって、大きな貢献や満足がある。
だからホームランバッターこそが、これから営業マンが機械に置き換わったとしても必要とされる存在なのだと思うのです。
もちろん全てが機械に置き換わることはないし、機械の方が高コストなら人がやった方がいいこともたくさんある。でも、「機械の方がコストがかかるから、この仕事をしてください」なんて寂しいじゃん。
2018年に大きなホームランを打ちたいですね!