営業所のメンバーで飲み会。
よくあるサラリーマンの飲み会と思いきや、今回は少し違う。
どうやらうちの営業所は、業務に追われて、数字数字となっているらしい。(私はこの営業所しか経験したことがないのでよく分からない)お互いに対する興味も希薄で、チームらしさや、営業所にいる楽しさが少ない。
だから、「お互いのことをもっと知ろう」「それぞれが持つ仕事へのスタンス、価値観を知ろう」と。そのツールとして、「リフレクション カード」をやってみようとなりました。
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リフレクションとは?
リフレクションとは日本語「内省」を意味します。
人事労務用語辞典によると
人材育成の分野における「リフレクション」(reflection)とは、個人が日々の業務や現場からいったん離れて自分の積んだ経験を「振り返る」ことを指します。過去に起こった出来事の真意を探り、その経験における自分のあり方を見つめ直すことで、今後同じような状況に直面したときによりよく対処するための「知」を見出そうとする方法論です。
70-20-10の法則というのを知っていますか?
これは、リーダーシップ開発のために有効だった出来事が、
経験:助言:研修=70:20:10
というもの。つまり、経験からいかに学んでいくかが大事なんだってことです。この経験の中で重要なのは、経験そのものというよりは、そこから得られる「気づき」。それを得るためのツールがリフレクションカードなのです。
リフレクションカードの使い方
リフレクションカードは、ゲーム感覚で気軽に振り替えり(リフレクション)ができるカードセットです。今回使った、リフレクションカード Regularは、参加メンバーを「主人公」と「サポーター」わけた「セッション」によって進行します。
今回は5人いたので、各セッションで1人が主人公、4人がサポーターという形のセッションを5回繰り返しました。(2〜4人のグループで行うのがベターです。)
【カードの説明】
カード1:テーマを決める
カード2:話す内省をする
カード3:聞く内省をする
カード4:気づきを言語化する
カード1:テーマを決める(1分)
主人公が振り返るテーマを決め、概要を共有するステップです。カード1は「ビジョン」「パッション」「問題」「成功パターン」を明らかにするテーマです。自分の深めてみたいテーマを選び、具体的な経験を話します。
カード2:話す内省をする(10分)
主人公がサポーターから問いを受け、話しながら振り返りを行うステップです。主人公の話にコメントや評価はせず、カード2を用いて問いかけを行います。答えたくない場合はパスすることもできます。
カード3:聞く内省をする(5分)
主人公がサポーターから感想を受け、振り返りを行うステップです。カード3から問い選び、その問いの答えを主人公に伝えます。主人公に他者視点がもたらされる重要なステップです。重要なので、今回は感想をポストイットに書き、サポーターから主人公へ渡す形としました。
ここまでが1セッションの流れです。
カード4:気づきを言語化する
これまでのセッションで得た気づきを言語化し、未来に活かすステップです。気づきを言語化し、共有します。これは気づきを次に生かすための重要なステップです。
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リフレクションのメリットは、本当の意味でお互いを知ることができること
テーマ1には、「仕事で成し遂げたいこと」「ジレンマに感じていること」などのカードがあります。それに対する話へ、本質を突くような質問カードを投げていきます。
これによってお互いの価値観や性格、何を感じているのか、どんなことに悩んでいるのかが見えてきます。
建前ではなく、本当の意味でお互いを知ることができる。これがリフレクションをすることの最大のメリット。そして、自分自身も今までの経験に対して新たな気づきを得ることができる。
リフレクションで気づきを得るためのポイントは、丸裸になること。正直に話して、素直に聞く。
丸裸になる安心感を作るため、ここでの話はこの場以外で話すことは禁止。丸裸になっても攻撃されない安心感をうむためにも、カード2では評価やコメントをするのではなく、カードを使った質問をする。
そして、サポーターは主人公のために全力を尽くすこと。主人公の話に全力で耳を傾け、質問を投げかける。カード3では、全力でフィードバックする。
今回の気づき:リフレクションカードはシラフでやったほうがいい
飲み会の場でリフレクションカードを使う、すごくいい。でも、シラフでやった方がよかった…というのが感想です。(笑)
理由は、アルコールは自制心をなくすから。時間が守れなくなるし、ルールもなぁなぁになる。本来1人あたり、20〜25分ほどが目安。今回は5人なので、100〜125分。2時間ほどが目安ですね。これでもちょっと長いです。でも、私たちがかけた時間は4時間!!!長すぎる…。
なかなか人の集中力はこんなに持たない。最後の方は、「主人公のために全力になる」というのが難しくなってしまいます。
また意外と守るのが難しいルール「主人公の話にコメントや評価はせず、カード2を用いて問いかけを行う」。ついつい自分の意見を言いたくなるのが人。これは主人公が、自分の経験を内省するためのものです。自分の意見、感じたことはカード3の聞く振り返りのステップで伝えましょう。
ということで、お酒が入ることでオープンになりやすくはなりますが、それによって自制心を保ちにくくなるのもまた事実。リフレクションカードを営業所などのチームでやるのはおすすめです。でもシラフでやってみる方がベターかも。