長野県は祖母の家があり、よく行く県の一つ。善光寺も毎年のように訪れていますが、いつも長野駅から車で行っていました。今回はじめて徒歩で長野駅から善光寺まで歩き、その間で「善光寺七福神めぐり」もしたので、その様子を書いてみました。
長野駅から善光寺へのアクセス
長野駅から善光寺へはおよそ2kmほど。アクセス方法は、徒歩・バス・タクシーの3つがあります。
善光寺へのアクセス〜徒歩〜
駅から善光寺までは、標識もあるし、まっすぐ進むだけなので迷う心配はありません。善光寺口から30分ほどで着いちゃいます。
善光寺へのアクセス〜バス〜
長野駅のバスターミナル(善光寺口)の①のバス停から出るバスに乗ればOK。運賃は150円、10分ほどで到着します。
善光寺へのアクセス〜タクシー〜
長野駅にはタクシーが待機しています。1,000円ちょっとで着いちゃいます。
善光寺七福神巡りで、長野駅〜善光寺を楽しもう
今回は善光寺まで歩き「善光寺七福神めぐり」をしてきました。
「善光寺七福神めぐり」とは、長野駅から善光寺までの表参道近くに祀られている七福神をめぐり、朱印をいただくものです。
こんな風に、専用の色紙に御朱印をおしてもらいます。
「善光寺七福神めぐり」の始め方
長野駅の新幹線改札口向かいにある、「長野市観光センター」で専用の色紙(800円)を購入。そこに各寺社で御朱印をいただきます。朱印料は各寺社100円、善光寺では200円。
朱印時間は8:00〜16:00です。
では、七福神めぐりのレポートをします!
長野駅からスタート!
秋晴れのいいお天気。福岡や東京に比べると、11月の長野はひんやりとした空気。朝と夜は10度を下回るので、コートが必須です。
長野駅の善光寺口を出て、善光寺表参道を進みます。
せっかくなので大通りだけでなく、横道に入りながら長野の街並みも楽しんでいると、昔ながらの和菓子屋さんを見つけちゃいました。
地元の人しか知らなさそうな雰囲気につられ、入ってみます。
おやき、和菓子がズラッと!
しかも「食べログ話題のお店」シールが。食べログベストスイーツにも選ばれていました。
見つけられてラッキー(^^)
これは買わなくてはと思い、何にしようか悩んだ末、
豆大福に。「朝つきたて」と「豆大福(こしあん)」の文字に惹かれ、即決。皮に豆、中はこしあんって組み合わせがいいですよね。しかもつきたてのお餅。
お豆が固めで美味しかったです。
そんなこんなで、寄り道をしながら最初のお寺に到着。
寿老人:かるかや山 西光寺(さいこうじ)
かるかや山 西光寺に祀られる寿老人は、中国の道教が起源の長寿の神様。背が低く、身の丈三尺(約90センチ)といわるそう。
このお寺は「絵解きの寺」としても知られているようです。
絵解きとは、絵の説明をすることで、仏教とともに中国や朝鮮半島から入ってきた伝統文化です。かつてはどこでも行われていましたが、近年はほとんど見られなくなってきています。その絵解きを見れる数少ないお寺。
ここでは3つの絵、「苅萱道心石童丸御親子御絵伝」「六道地獄絵」「十王巡り」の絵解きを行っています。
大黒天:大国主神社(おおくにぬしじんじゃ)
中央通り(善光寺表参道)から300mほど横に行くとあるのが大国主神社。
こちらに祀られているのが大黒天。農産、福徳の神様とされています。
ルーツはサンスクリット語で「マハーカーラ」と呼ばれるインドの神様。マハーは大、カーラは黒色を意味するので大黒天と呼ばれるそうです。
福禄寿:西後町秋葉神社(にしごちょうあきばじんじゃ)
西後町秋葉神社に祀られるのは福禄寿。
中国人が人生の三大目的とする福(幸福)・禄(身分)・寿(寿命)の全てを兼ね備えています。
その姿は背が低く、長い頭に長い髭、巻物を結んだ杖を持ち、長寿のシンボルともいえる鶴を持っています。
ここらへんからようやく七福神の写真を撮り始めました(^^;)
一番初めに見た「福禄寿」と「寿老人」は、そのプロフィールがあまりにも似ていることから、一つの神として考えられていたこともあるそうです。
秋葉神社の隣には十念寺もあり、そこには「出世大仏」が祀られています。
もちろん出世を祈願してきました。(笑)
弁才天:往生院(おうじょういん)
商店街のアーケード内にある、往生院。こちらに祀られる弁才天は、七福神の中で唯一の女性の神様です。
弁才天は、大黒天と同様ルーツはインド。琵琶を弾く姿から芸能の神としても信仰されています。
布袋:藤屋御本陳(THE FUJIYA GOHONJIN)
結婚式で使われる藤屋御本陳に祀らている布袋(ほてい)様は、七福神の中で唯一実在の人物です。中国の唐末期に実在した、禅僧契此(かいし)がモデル。弥勒菩薩の化身と言われていた僧です。
この僧は大きくふくれたお腹で、大きな布袋を背負い、施しを求めて市中を歩いていたそう。この布の袋から布袋という名ついたと考えられています。
背は低く、額や鼻にしわを寄せ、満面に笑みを浮かべた姿は愛嬌があったそう。その布袋の人徳から、福運、大量のご利益があるといわれています。
入り口正面の右側に祀られています。
ガラスに反射する私のマヌケな姿はご愛嬌で…
恵比寿:西宮神社(にしのみやじんじゃ)
右手に釣竿、左手には鯛を抱えた恵比寿様は、商売繁盛・家内安全・五穀豊穣・除災開運など多くの神徳を称えられる神様。
写真には写せていないのですが、恵比寿像の足元には銭洗いがあります。「およべっさんの銭洗い」と言うそう。
願いを込めながらお金を洗い、これを商売で活用したり、御守りにして生業に励めば、ご利益をいただけるそうです。
毘沙門天:世尊院(釈迦堂)
世尊院(せそんいん)に祀られるのは毘沙門天(びしゃもんてん)。残念ながら中は写真撮影禁止でしたが、きらびやかな内装でした。
仏の世界の北方を守る守護神です。
釈迦涅槃像の左脇に安置されているそうですが、特別拝観日のみしか見ることはできません。桧の一木造りの像で、指定文化財にもなっています。
最後は善光寺で御朱印を押してもって「善光寺七福神めぐり」の終了です。
もう一度色紙を…
(ジャーン)
ご利益がありそうですね〜!
善光寺では「お戒壇めぐり」がマストポイント
善光寺の本堂内は撮影禁止です。
お戒壇めぐりは本堂の内陣でできますが、内陣に入るためにはチケットが必要。一般:500円、高校生200円、小中学生50円、未就学児無料です。
本堂内陣へは16:00までなので注意が必要です。ただ行事や混雑状況にもよるそうで、今回は16:00を少し過ぎていましたが入ることができました。ラッキー。
お戒壇めぐりは、真っ暗な本堂の地下を光なしで進んでいきます。
中は本当に真っ暗で、何も見えません。右手で壁をつたいながら歩いていくと、ゴールの手前で巨大な錠前があります。これに触れると、来世の極楽浄土が約束されると言われています。
長さは45mほどですが、光のない世界は心細いものです。出口から差し込む光を見たときは、ほっとしてしまいます。こんなに光のありがたみや、目が見えることを嬉しく思う瞬間は他にはないかもしれません。
お戒壇の中の暗闇は、無差別平等の世界をあらわしているものとされています。
日頃はさまざまなものに目を奪われ、争いや嫉妬などを生み出してしまいます。無差別平等がいいと思えたとしても、現実は違います。いたるところに差別があり、不平等がある。
でもこのお戒壇めぐりでは、目が見えない、真っ暗闇だからこそただ前に進むことだけしか考えられない。だからこそこの暗闇が「無差別平等」の世界をあらしているのかもしれません。
いつもの世界から無差別平等の世界に入り、またもとの世界に戻ってくる。だからこのお戒壇巡りは、「胎内めぐり」とも呼ばれているのかもしれません。
以上が長野駅〜善光寺、満喫コースでした!
善光寺近く、おすすめお土産どころ
最後におまけで善光寺近くのおすすめお土産どころを紹介します。
長野県発のかんてんぱぱ
長野発のお店「かんてんぱぱ」。
その名のとおり、寒天の入った商品が売られています。体にいいから好き!なだけじゃなくて、かんてんぱぱを運営する「伊那食品工業株式会社」もすてきなんです。
伊那食品工業株式会社は、「日本で一番大切にしたい会社」という本に取り上げられている会社の一つ。社是は「いい会社をつくりましょう」ととってもシンプル。お店にも飾ってあります。
いい会社とは「単に経営上の数字が良いというだけでなく、会社をとりまくすべての人々が日常会話の中で『いい会社だね』と言ってくれるような会社」を指すそう。すてきですね。
商品だと、パンプキンポタージュなどのポタージュ系がお気に入り。友人はここの乾燥納豆が好きで、よくお土産でお願いされます。
七味で有名な、八幡屋礒五郎
お次は「八幡屋礒五郎」。日本にある七味唐辛子の老舗の一つ。
七味の老舗は、東京浅草「やげん堀・中島商店」、京都清水「七味家本舗」、長野善光寺「八幡屋礒五郎」。八幡屋礒五郎の七味唐辛子は、二軒と比較すると、辛みも香りも両方立たせた構成になっているそう。
お店では、七味を好みに合わせて調合してもらうこともできます。
オリジナル七味って特別感がありますよね。七味マカロンやチョコなど、変化球も含め品揃えが豊富です。
私のおすすめは七味ごま。ふりかけとして食べるとめちゃくちゃ美味しいんです。ただ、ご飯食べ過ぎちゃうので注意が必要です。
今回の「善光寺七福神めぐり」で、長野の寺社にちょっとだけ詳しくなった気がします。
観光で善光寺に行く際は、ぜひ「善光寺七福神めぐり」も楽しんでみてください!