本屋に行くとずっと平積みで置いてある君たちはどう生きるか。はじめは小学生が読むような本だし…と買うことを躊躇していましたが、インスタでも度々目にして、読みたくなった一冊です。
「あぁ、これは人生の教科書だ」って表現がすごい。思わず読みたくなりました。
そして、まさにこの通りでした。小学生にもわかるような言葉で、生きるということについて書いてある本。
主人公である中学2年生のコペル君の考えたこと、コペル君に叔父さんが話す言葉が、自分自身を見つめ直す呼び水となってくれます。
この中で、改めてブログや仕事について考えさせれれた部分がありました。
(P60)肝心なことは、いつでも自分が本当に感じたことや真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくことだと思う。君が何かをしみじみと感じたり、心の底から思ったりしたことを、少しもゴマ化してはいけない。そうして、どういう場合に、どういう事について、どんな感じを受けたか、それを考えてみるのだ。
(P58)君は、水が酸素と水素からできていることは知っているね。それが一と二の割合になっていることも、もちろん承知だ。こういうことは、言葉でそっくり説明することができるし、教室で実験を見ながら、ははあとうなずくことができる。ところが、冷たい水の味がどんなものかということになると、もう、君自身が水を飲んでみないかぎり、どうしたって君にわからせることができない。
(P59)こういうことが人生にはたくさんある。たとえば、絵や彫刻や音楽の面白さなども、味わってはじめて知ることで、すぐれた芸術に接したことのない人に、いくら説明したって、わからせることは到底できない。殊に、こういうものになると、ただ目や耳が普通に備わっているというだけでは足りなくて、それを味わうだけの、心の目、心の耳が開けなくてはならないんだ。
何かを感じだとき、それがどんな感情なのか、どうしてそう感じるのか。それを言葉にしたものが私にとってのブログで、ブログを書くことで、自分の気持ちに向き合うことができています。
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自分に対しての言葉なのに、自分で自分にウソをついてしまう。強がってしまう。それを少しずつ解きほぐしていく。それができると素直でいられるし、誰かの感情に対しても正しく向き合うことができる、と本を読み止めて感じました。
これって気持ちに対してだけじゃなくて、仕事の話でも当てはまることだと思うんです。
たくさん本を読んで、勉強をしても、実際にそのシーンにならないと実感できないことがたくさんある。というかそれがほとんど。3年目の営業職という立場で、今まで聞いたことのある原理や法則で実感したものは、
『単純接触効果』
何度も会う、何度も顔を合わせるだけで親しみをもってもらえる。常連のお店で新メニューを紹介されたら頼んじゃうのも、常連ってだけでサービスしてもらえるのにも同じような理由がある。挨拶をする、世間話をする。それだけで信頼貯金は少しずつ貯まっていく。
『求めよさらば与えられん』(聖書より)
欲しい物があったとき、やりたいことがあったとき、それを口に出しているとチャンスが巡ってくる。これは単に精神論ではなくて、欲しい物ややりたいことを口に出すことで、自分自身へのリマインドになる。言った分努力しようとする。
どんなに欲しい物・やりたいことがあってもそれを忘れてしまっては意味がないし、そこに向けた努力もしないといけない。それに加えて、この人がこういうものを求めているんだと知って、アドバイスをくれる人がいる。直接チャンスをくれる人が出てくる。欲しいものは思いっきり求めたほうがいい。
『「なぜ」を5回繰り返す』
行き詰まった時は絶対やる。なんとなく感じる問題点って、そこだけを見て解決できることは稀。「なぜ」を5回繰り返すと真のボトルネックが見えてくる。よく言われる話だけど、実際に繰り返すと実感する。例えば質が問題だと思っていたけど、なぜを5回繰り返すと、問題点が量だったというのがある。逆も然り。
マーケティング用語の4P、3C、PESTも実際に使ってみてうまい分け方だなって知るわけで。でもここ足りないよなとか、この切り口もいいかもと気づいていく。この4P、3C、PESTの概念を知るのが勉強だけど、知るのは使うための準備段階にすぎなくて、勉強は何かをなすための準備運動。ただこの準備運動がおろそかになっていると、一から概念を見つけなくてはいけないので非効率。だから勉強も大事。
概念は教わることができるけど、本当の意味で理解するには自分自身の体験が必要不可欠。そして、概念を教わることで、本当の意味での理解を早めることができる。
ね、一緒。
(P60)肝心なことは、自分が本当に感じたことや真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくことだと思う。
こういうことだよね。
ただ物事を見るだけじゃなくて、心の目と心の耳をめいいっぱい開いて、自分と見つめ合う。他人と見つめ合う、起きたことと見つめ合う。そう行きていきたい。
君たちはどう生きるかはそんなことを教えてくれる本です。
漫画版、漫画 君たちはどう生きるかも読んでみよう。