「秋は毎朝この落ち葉を掃くのが日課なんだ」
この言葉がきっかけでした。
これを聞いて、当たり前なんですけど、落ち葉を掃いている人がいるんだって気付いて。「そっか〜、落ち葉か。面白い。私も掃いてみよう」って思ったんです。
何が面白いのか自分でもよく分からないんですが、そのときは面白いって思って、やってみたんです。
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7時過ぎに起きていた私が、5時に起きて、6時に落ち葉を掃いてみた
最近の私はどちらかというと夜型。
前は毎朝5時に起きたりしていたけど、今は夜遅くまで何かすることが多くなって、いつのまにか夜型人間になっていました。朝起きるのはだいたい7時以降。
「落ち葉を掃くのが日課」と言った方が早起きだって知っていたから、同じ場所で同じくらいの時間にやってみようって。それで6時にその場所に行くために久しぶりに5時に起きてみました。
理由があれば人は起きるんですね。
いつもの癖で寝るのは遅くて、1時とか2時とかに寝て。それでも、朝起きる理由があるとスパッと起きられるもんなんですよね。不思議と。
まぁ、5時に目覚ましをセットしたのに、気付いたら7:30だった日もありましたけど(笑)
今までは7時過ぎまで寝ていても、体が重かったのにスッキリと起きれている。睡眠時間が短くなっても、自分のしたいことのために起きるって気持ちいい。
本題ではないんだけど、「朝起きられないよ〜」とか言ってる人は「朝起きられない」んじゃなくて「朝起きる理由がない」だけ。起きる理由がないんだから、起きなくていい。
私ははじめて「落ち葉」を見たんだと思う
本題の掃除についてですが、12月の朝って真っ暗なんですよね。
まず、落ち葉を掃こうとして気付いたのは星が綺麗だってこと。夜見る星よりきれい。曇っていてもきれいに見える。
落ち葉を掃いて、はじめてイチョウの葉っぱをまじまじと見ました。すごいきれいなんだよね、1枚で。真っ黄色。でもたまに虫に食われていたり。大きい葉もあれば、小さい葉もある。
落ち葉を掃いた後は、街路樹に目が行くようになりました。
「ここの木はもう葉がほとんどないな」「こっちは全盛期じゃん」みたいに、いろんな発見がある。近い距離にあっても、木によって葉が落ちるスピードは全然違うんですよね。
それから、街路樹のある道路の様子も目につくようになりました。ここは誰かが掃いているんだなとか。誰も掃いてないんだな〜とか。ゴミ拾いをしている人も目に入るようになった。
全部当たり前のことなのに、今までは見えていなかったことです。
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今までの掃除はやらされていただけで、何も気付くことがなかった
掃除って当たり前のようにしてきたこと。
小学校のときから掃除の時間はあったし、中学でも高校でも共用スペースをみんな掃除していた。でも、やらなきゃいけなかったからやっていただけで、正直掃除をして学んだことなんて何一つ覚えていない。
何事もそうだけど、自分からやってみなきゃ何も気付けない。
人に教えてもらうのは楽だけど、結局残らない。
自分で知りたいって思って調べたことは覚えているけど、人に言われて調べたことは3秒で忘れちゃう。
自分でやりたいって思ったことは頑張れるけど、人にやらされたことは続かない。
今まで自分から掃除をしたいって思ったことがなかった。つまり何も残っていなかった。本当の意味の「掃除」を知らなかった。
掃除ってなんなんだろう?
「掃除道」って本に書いてあること。
掃除のよさ(本文ではトイレ掃除のよさ)は次の5つ。
謙虚になる
気付く
感動する
感謝する
心を磨く
これを見て、本当にそうだと思いました。
掃除をするときは、みんな下を見てる。上ばっかり見ていても掃除は出来ない。下ばっかり見ているから、謙虚になれる。
私がここで書いてきたように、色々なことに気付くようになる。この小さなことに対する「気づき」が大きな違いにつながる。
人が人に感動するのは、一生懸命に取り組んでいる姿。一生懸命に掃除をしてみる。
掃除をすると感謝の気持ちがわいてきます。いつも掃除をしてくれている人、ゴミを捨てないでくれた人、掃除中に声をかけてくれた人。人は幸せだから感謝するのではなく、感謝するから幸せになる。
心を取り出して磨くことはできないから、掃除をすることで自分の周りを磨く。いつもきれいに磨かれたところにいれば、心もきれいに磨かれてくる。
たかが掃除。されど掃除。
掃除がこんなに気持ちいいって知らなかった。
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地域を掃除するということ
掃除のおかげで、自分のいる地域をきれいにすることについて考えもしました。
朝出社したときに、ふとコインパーキングのゴミが目にとまりました。
オフィスは繁華街にあり、いつも駐めるコインパーキングには毎朝ゴミが散らかっています。コンビニおにぎりの袋、お菓子の袋、空きカン、ペットボトル、大量のタバコの吸殻。
今までずっと見て見ぬ振りしていました。ゴミがあることは認識しているのに、気にもしなかった。
そのゴミをはじめてちゃんと意識して、拾いました。
10台分の駐車スペースなのに、土日明けの月曜日はゴミ袋半分ほどのゴミ。
落ち葉と違って汚いし、においもする。立ちションの後もあったり。
あまりのゴミの量に、だんだん腹も立ってきて、ふざんけんなよって思ったり。
でも、これって私がずっと見て見ぬ振りしていたもの。
それを急に掃除して、勝手に腹を立てて、なんて勝手なんだろうって思ったら、自分の未熟さにちょっと笑えてきて。
オフィスはゴミがそこらへんに落ちている、この繁華街にある。この地域に場所を借りて存在している。せっかく貸してもらってるんだから、ここをもっとよくしていけるようにしなくちゃいけない。「しなくちゃいけない」というより、そうすると気持ちいい。
うまく言葉にできないのがもどかしいけど、地域に根付く会社ってそういう会社なんじゃないかな。利益だけじゃなくて、地域にも根付く会社って素敵だよね。
たかだか掃除、されど掃除。
今は掃除を続けていたら何か見えてくるんじゃないかって気がしています。足元をしっかり見て、足元をきれいにし続けたら、今まで見過ごしてきた大事な物が見えてくるような気がして。
誰かのために、何かのために、地域のため。自分以外のために何か=掃除を続ければ、徳も積めるような気もして。
これを読んだ人のうち誰か一人でも、足元に落ちているゴミを拾いたくなったら。なんて夢を書いて終わりにします。